見過ごしがちなお風呂場の天井掃除… カビはどうやって除去すべきか
2017.4.17

お風呂掃除をしよううとおもった時、床、壁、そして各種小物などは、すぐ手に届く場所にあるため、すぐに手が出せますが、天井の掃除となると、話は別ですね。
洗剤を掛けたくても、すぐに垂れてくるし、何より自分にまで洗剤が降り注ぐ、なんてことになるからです。
しかし、天井は水滴が残りやすく、そのため、カビも発生しやすい場所。
なんとか安全に、そして簡単に掃除する方法はないものでしょうか?
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お風呂場の天井掃除を見過ごしがち でもカビは家族の健康の敵です!
お風呂の天井掃除が苦手、という人は多いでしょう。
掃除をするために台や伸縮棒等も必要になってくるだけでなく、付けた洗剤が垂れてくるなどの不便さもあるからです。
そのため、掃除を先送りしてしまい、気付いたら天井に黒カビのプツプツが…というご家庭も、少なくないのではないでしょうか。
実際、お風呂場の天井は、カビにとってこれ以上ないほど快適な環境です。
まず、保温性のある空間であるため、季節を通して温度が高いこと、続いて水場であるため湿度が高く、かつ、壁や床と違って水が流れることがないこと、そして、繁殖に必要な”食料”――飛び散った皮脂汚れにも事欠かないからです。
こうしたカビ、単にお風呂を汚すだけでなく、実は、家族の健康を脅かす敵でもあります。
カビが出す胞子を吸い込んでしまうと、肺炎などの気管系疾患が起きる他、皮膚に出来た傷に胞子が取り付けば、黒色真菌症という皮膚疾患(状態が悪いと患部の切除が必要になります)にかかる可能性があります。
それ以外にも、ハウスダストアレルギーや喘息の原因になることも分かっています。
たかがカビ、と放置していてはいけない存在であることが分かるかとおもいます。
お風呂場の天井を掃除する時には、しっかり装備を整えて!
では、このカビが付着してしまったお風呂場の天井は、どう掃除すればいいのかを見ていきましょう。
と、まず、身支度を整えましょう。
掃除をする前に、ゴム手袋、マスク、眼鏡やゴーグルを装着し、頭部はタオルなどを巻いて防御します。
単なる掃除なのに?と思うかもしれませんが、これは、カビの胞子を吸い込まない・皮膚に付着させないために必要な装備です。
また、カビ取り用の強い洗剤を使わざるを得ない場合も、この洗剤が体や頭髪につかないために、しっかりと防御しましょう。
雨合羽などを流用するのもいいでしょう。
また、安定性のある脚立や台、そして足元が滑らないよう、ゴム製のブーツなどを履いておくのも実は重要です。
脚立などがない場合は、長い柄の付いているお風呂場用スポンジ(なければフロア掃除用のワイパーでも可)を用意します。
決して、浴槽の縁に足をかけて掃除――のように、バランスを崩しやすい体勢で掃除してはいけません!
まずは水流でお風呂の天井を掃除してみよう
身支度を整えたら、まず、カビの発生している箇所に向かって、シャワーなどの水流を当て、用意した柄の長いスポンジなどで、軽くこすってみましょう。
実は、集合住宅のユニットバスなどは、予めカビが付きにくい・ついても取りやすい素材で出来ていることが多いので、水流と軽い擦りだけで取れることがあります。
水洗いで取れないカビに対しては、洗剤を使う必要が出てきます。
この時は、お風呂場用のカビ取り洗剤や、キッチン用ブリーチなどを使うといいでしょう。
ただ、そのまま吹きかけたのでは、いくら装備を整えていても、自分に降り注ぐ・他の場所に洗剤がついてしまいます。
そこで登場するのが先に用意しておいた、柄の長いスポンジです。
ここにまず洗剤をつけ、それを天井に塗布するようにしましょう。
フロアワイパーを使う時も、雑巾やキッチンペーパーなどに洗剤を含ませるといいでしょう。
この時、決して強くゴシゴシこすっては行けません。
その刺激で、カビの菌糸が別の場所に移動してしまうことがあるからです。
あとは10分ほど放置し、最後にシャワーなどで洗剤を流し水を切れば完了です!
強い洗剤は使いたくない… そんな時の強い味方とは!?
ただ、小さな子供がいる家庭のように、カビ取り洗剤のような、強力な洗剤を使うのも、躊躇われる状況もあるでしょう。
落としきれればいいのですが、流しきれず残った洗剤が、水滴となって体や湯船に…なんてことも絶対避けたいですよね。
そんな時に使えるのが、”消毒用エタノール”です!
消毒用エタノールとは、消毒に適した度数に調整されたアルコールのことを指します。
しかもお酒などと違い、アルコール成分の他には精製水で作られているため、蒸発後に成分が残ることもありません。(但し、別途成分が添加されている製品はこの限りではありません)
消毒用エタノールを、カビ取り洗剤の時と同じ要領でスポンジなどに含ませて、カビの生えた天井に塗布します。その後の手順も変わりありません。
この時、天井の素材によっては材質が変色することがありますから、まず目立たない場所で一度テストを行ってからにして下さい。
また、エタノールは黒カビを消毒、つまり死滅させることは出来ますが、黒カビから出た色素自体を取りきることは出来ません。
黒い色が残ってしまうことがあることも、覚えておきましょう。
お風呂の天井のカビ 発生させないためには何をすべき?
消毒用エタノールは、カビ取りだけでなく、カビの発生を予防する効果も持っています。
是非、普段のお風呂掃除の中に、天井のカビ防止処理も加えてみましょう。
この時の方法も簡単です。
まず、普段と同じように、お風呂場の掃除をして、水気を切ったら、天井にエタノールを塗布するだけです。
(スプレーすることも勿論できますが、自分の目線より高い場所にスプレーするのは、あまりお勧めできません)
「でも、一々掃除の度にモップにエタノールを付けて…って、そんなの面倒!」と思うでしょう。
確かにその通りですし、実は、エタノールを使ったカビ防止処理は、そう頻繁に行わなくても大丈夫です!
それこそ、1週間に1度行うぐらいでも大丈夫です。
ただ、そのために、普段からお風呂場全体に、水(湿気)や熱を篭もらせない、カビのエサになる汚れを残さない、ということが必要になります。
汚れは、溜まるから落ちにくくなります。
逆に言えば、汚れたその都度落としていけば、汚れは溜まりません!
是非、日頃から”汚れを溜めない”浴室を目指しましょう!
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