浴槽にこびりついて取れない水垢… どうやって取ればいいの!
2017.4.11

家の中の水場の掃除では、必ずと行っていいほど、水垢との”戦い”に多くの時間を割かれることになりますね。
しかし、面倒だからと放っておくと、この水垢はさらに頑固さを増し、ちょっとやそっとの掃除では取れない汚れになってしまいます。
特に、絶対に水を使う浴室、しかもお湯を張る浴槽も、この限りではありません。
水垢を落とし、清潔で、綺麗な浴槽を取り戻すためにできることは何なのかを見てみましょう!
このページの目次
浴槽に現れる水垢 毎日洗っているハズなのにどうして!?
毎日お風呂に入る人にとって、お風呂場の掃除というものは、日常の一つですね。
ただ、毎日掃除を欠かしていないはずなのに、浴槽の、いつもお湯を張るあたりにぼんやりとできる色違い、つまり水垢の汚れに、少なからずイライラしている人は少なくないでしょう。
そもそも、浴室は、他の水場と違い、全体的に水に濡れることが前提になったつくりになっているため、そもそもの素材として、水垢が付きにくい素材が使われることがほとんどです。
浴槽などはその中でも特に、本来なら水垢がつかないコーティングなどがされているハズ。
水を弾き、汚れを残さないハズの浴室や浴槽に、どうして水垢が現れるのか――
その答えは簡単です。
他の汚れがその邪魔をしているからに他なりません!
汚れ、と一口にいっても、それがどんな成分による汚れかによって、効果的な落とし方が異なります。
それを知らなければ、効果のない掃除を何度も何度も繰り返すことになってしまいます!
浴槽に現れる水垢は、様々な汚れを含んでいるから落ちにくい!
では、大まかに、お風呂場に現れる汚れを分類してみましょう。
- 皮脂汚れ:体から出た汚れ
- カビ:黒カビ、ぬるぬるするピンク色のカビ(ロドトルラ)などのカビや微生物
- 石鹸カス(金属石鹸):石鹸(ボディソープやシャンプー含む)の成分と水道水に含まれる金属成分が化学反応してできた汚れ
- 水垢/湯垢:水道水に含まれるケイ酸が蓄積したもの
それぞれの汚れが独立して現れている状態であれば、対処は簡単です。
しかし問題は、往々にしてこの4つの汚れは、どれもが複雑に組み合わさってしまいがち、という点です。
特に、石鹸カスや水垢のような、物質が蓄積され、こびりついた汚れが組み合わさっている時は、対応する洗剤を使うか、削り落とす(研磨する)方法でしか取り除けないこともあります。
しかし、浴槽を研磨することに躊躇する人は多いでしょう。
実際、賃貸物件の場合は、それが退去時の原状回復費用にかかる可能性もありますし、例え持ち家だったとしても、見た目もよくなければ、そこに雑菌が繁殖してしまう可能性もあったりと、様々なマイナス要素のほうが強いからです。
浴槽についた水垢は、段階を追ってそれぞれの汚れを除去しよう!
そこで、浴室に発生した水垢の掃除は、段階を経て掃除することをおすすめします!
段階、といっても、大したことではありません。
水垢と、そして複合された汚れとを、切り離して考えればいいだけです。
まず、浴槽に付く汚れのうち、一番表面についた皮脂汚れを、普段使っている洗剤(大半のご家庭では、浴室用中性洗剤でしょう)できっちり落としましょう。
例え洗剤に「こすらずキレイ」という謳い文句があったとしても、スプレー後、優しくスポンジで洗うほうがいいでしょう。
実際、水垢汚れ(ケイ酸)や石鹸カスだと思ったら、単に落ちきっていなかった皮脂汚れだった、という可能性もあります。
この前処理を行ったら、いよいよ本命の水垢への掃除を行います。
ただ、前に触れた通り、様々な汚れが複合的に組み合わさっている可能性がありますから、酸性及びアルカリ性の性質をもつものをそれぞれ使います。
とはいえ、人体や環境に問題を起こしかねないものは使いません。
用意するのは、”重曹”、そして”クエン酸”です。
重曹とクエン酸の黄金コンビは、浴槽でも大活躍!
重曹もクエン酸も、どちらも人にも環境にも優しい成分であり、掃除の強い味方として有名ですが、それは浴槽にとっても同様です。
そして掃除方法も簡単ですから、まずは試してみてください。
浴槽の皮脂汚れを落とした後、いつもよりも高い水位に、浴槽に”お湯”を張りましょう。
そして、このお湯の中に、200g程度の重曹をいれ、全て溶かしきります。
この状態で、一晩放置しましょう。
その後、水を抜き、濡れたスポンジに重曹を少量付けたもので、優しく浴槽を洗いましょう。強く擦ると、粉末の重曹が浴槽を傷つけることがありますから、力は抜いた状態にしてください。
もし、重曹で汚れが取れなかった場合には、今度はクエン酸の登場です。
ぬるま湯200ccに、小さじ2杯の少し濃い目のクエン酸水を作ったら、それをスプレーボトルなどに移し替え、浴槽に吹き付けましょう。
その上からキッチンペーパーなどを貼り付け、さらにその上から再びクエン酸水をスプレーし、今度は30分程度放置し、その後、再び浴槽を洗い流しましょうす。
重曹のアルカリ性、クエン酸の酸性により、こびりついた浴槽の汚れは、大抵の場合綺麗になります。
綺麗なお風呂場でリフレッシュできるよう、綺麗な浴槽を取り戻そう!
お風呂場、そして浴槽の掃除に重曹とクエン酸を使う場合、注意したい点があります。
それが、浴室・浴槽に使われている素材によっては、これ等が使えない、という点です。
特に大理石(人工のものも含む)は、酸性の洗剤に大変弱く、これは弱酸性のクエン酸や強酸性のカビ取り剤も同様だ、という点です。
また、粉末状の重曹・クエン酸を使う時は、絶対に力を入れてこすってはいけない、という点も重要です。
これらの粉末が研磨剤の役割をするため、力をいれてしまうと、思いがけない傷を作ることになるからです。
そして、いくら優しい成分とはいえ、両方共薬品です。
使用する際には、マスクと手袋、そして目に入らないよう、眼鏡を着用しましょう。
こうした注意点をクリアしていれば、重曹とクエン酸は、お風呂場の掃除でも大活躍してくれます。
うろこ状についてしまった鏡の曇り取りにクエン酸を、壁やタイルの目地にこびりついた石鹸カスに重曹をと、使える部分は多々ある上に、体にも環境にも優しいからです。
日々の掃除に是非役立てて、ピカピカの浴槽で一日の疲れを流しきりましょう!
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